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舞台技術情報

照明さんへ

2024年5月24日 作成

はい。
大袈裟なタイトルです。
初めて先輩になったどこぞの誰かが書いた拙い文章です。
中身は例によって薄いですが質は高いです(自画自賛)

高校演劇でまず知っておきたいこと
ここからは照明を初めて触る方向けの記事です。
「そんなこと知ってる」と言う方は読み飛ばしてください。
まず「こんなこと覚えきれない、なんとしてでも用語を覚えなきゃ」と思っていると絶対に挫折します。
最低限「ここは覚えてください」というものはありますが、それはこれだけです。
で、大抵の人はここに書いたことをなんとしてでも覚えようとします。
安心してください。
覚えようとしなくても勝手に頭に入ってきます。
ではどうすればいいのでしょうか?
答えは、「使って覚える」の一択です。
たとえば、テレビで音楽番組などを見るとします。
そしたら天井に注目してみてください。
よくよく見ると、光を出している源が見えるはずです。(ムービングとか)
そして、「あ、確かこれは上からで、サスになるのかな...でもなんか違うな...」と思うはずです。
それでいいんです。
要は照明を使うことの前に照明を好きになることから始めましょう、ということです。
自分なりの照明でいい
次に、「自分なりの照明でいい」と言う話です。
人は誰しも自分自身よりもできる人を追い求めます。
これは舞台照明だって同じです。
最初に言っておきますが、先輩の照明を追い求めると必ず失敗します。
本気で追うと照明自体は先輩と大して変わりなくできると思いますが、それと引き換えに自分らしさを失います。
自分は照明技術を教えてもらう先輩を持ったことはありません。
演出さんから言われたことを引き受け、頭の中でシュミレーションするだけでいいんです。
もし演出さんから「お好みで」と言われた際は通しを見て「こうだったらいいな」と思ったものをそのまま書き出せばいいんです。
演出さんからダメ出しをくらったら修正すればいいんです。
自分らしく考え、それを作っていけばいいだけです。
(もちろんこのやり方に異議を唱える人もいると思いますが...)
無理があることはしない
次に、照明の無理をしないことです。
まず、照明にはその場所その場所によって無理があります。
例えば三段プリの卓だった場合。
「このきっかけの量はできる」と思っていても実際はフェーダーが離れていてできないことが多々あります。
本当にそのきっかけは量として必要でしょうか?
もし時間があれば少し考えてみるといいかもしれません。
要は転換的に無理だと思ったらそこでやめましょうということです。
(主に演出家さん向けの記事になりましたが...)
数値を気にしすぎない
次に、数値を気にしすぎないことです。
照明は目に見えるだけで十分です。
なので、数値はあまり気にしすぎないでください。
(数値を気にして修正すると気づかれます)
舞台照明のテクニック
どんなものでも照明の転換の際は先に転換先のフェーダーを60以上まで上げてから転換元のフェーダーを下げます。
こうすれば転換先の明かりにあまり違和感なく切り替わります。
大昔の自分
大昔の自分は「眩しいぐらいがちょうどいい」といったことを考えていました。
そのため、照明卓で調整した照明を舞台に走って行って確認することの繰り返しでした。
今となっては馬鹿な話ですが、まぁ一応大昔の自分ということで残しておきます。